【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題10. SPL RecursiveDirectoryIterator RecursiveIteratorIterator SplFileInfo SplFileObject

「第1回 PHP 8 上級 模擬試験」を解説していきます

本記事ではひたすら下記記事の模擬試験の解説をしていきたいと思います！

第1回 PHP 8 上級 模擬試験
https://study.prime-strategy.co.jp/study/ph8ex1/

解説記事一覧

• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題1.～ 3. abstract staticメソッド
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題4. __construct() __destruct __call() __callStatic()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題5. __toString() 「例外を投げる（throw new \Exception）とは？」 __invoke() __get() __debugInfo()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題6. &参照（リファレンス）unset()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題7. 名前空間とグローバル空間 use エイリアス（as）
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題8. error_reporting set_error_handler() 例外捕捉
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題9. interface implements
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題10. SPL RecursiveDirectoryIterator RecursiveIteratorIterator SplFileInfo SplFileObject
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題11. $_SERVER $GLOBALS $argv $_COOKIE
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題12. list() iterable
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題13. 可変変数

模擬問題 10

$dir = new RecursiveIteratorIterator(
           new RecursiveDirectoryIterator(__DIR__)
);

while($dir->valid()) {
    echo $dir->getPathname(), PHP_EOL;
    $dir->next();
}

/home/phpexam/phpexam/.
/home/phpexam/phpexam/..
/home/phpexam/phpexam/dir/.
/home/phpexam/phpexam/dir/..
/home/phpexam/phpexam/dir/test
/home/phpexam/phpexam/sample.php

SPL（Standard PHP Library）とは？

SPL（Standard PHP Library）は、PHPに 標準で組み込まれているライブラリで、便利なクラスやインターフェースの集まりです

コードでは SPL（Standard PHP Library） のクラスを 2つ 使用しています。

1. RecursiveDirectoryIterator（再帰的にフォルダ内のファイルを取得）
2. RecursiveIteratorIterator（RecursiveDirectoryIterator の結果を1つのリストのように扱う）

この2つを組み合わせることで、サブフォルダ内のファイルまで 自動的に探索 できるようになっています。

つまり、「2重にインスタンス化 していることで、ディレクトリ構造を 深くたどれるようになっている」ということです！

よって選択肢は正解⭕です

$file_info = new SplFileInfo(__FILE__);
echo $file_info->getFilename(), PHP_EOL;
echo $file_info->getInode(), PHP_EOL;
echo $file_info->fread(9999), PHP_EOL;

sample.php
40318019
declare(strict_types=1);
error_reporting(-1);
$file_info = new SplFileInfo(__FILE__);
echo $file_info->getFilename(), PHP_EOL;
echo $file_info->getInode(), PHP_EOL;
echo $file_info->fread(9999), PHP_EOL;

SplFileInfo クラス

SplFileInfo クラスは、ファイルの詳細情報を取得するためのPHPのクラスです。
普通のファイル名や拡張子だけでなく、inode番号（ファイルの一意なID）や最終更新時刻、所有者などの詳細情報を取得できます。

SplFileInfo は「ファイル情報を取得するクラス」であり、ファイル操作はできない

❌ 誤り:
SplFileInfo クラスは、SplFileObject クラスと同様のファイル操作も行う事ができる。

SplFileInfo はファイルの 名前・拡張子・サイズ・パーミッション などの情報を取得できるが、fread() のような読み込みはできない。

echo $file_info->fread(9999), PHP_EOL;

//出力結果
PHP Fatal error:  Uncaught Error: Call to undefined method SplFileInfo::fread()

上記より選択肢は正解❌です

$file = new SplFileObject(__FILE__);

while($line = $file->fgets()) {
    echo $line;
}

echo 'fin';

$file = new SplFileObject(__FILE__);

while($line = $file->fgets()) {
    echo $line;
}

echo 'fin';
fin

SplFileObject

SplFileObjectはファイル操作のための専用クラスです。

主な特徴：

• ファイルの読み書きが簡単
• 1行ずつの読み込みが可能
• ファイル内の位置移動ができる
• イテレータとして使える

オブジェクト指向のファイル操作

// 従来の方法（手続き型）

$file = new SplFileObject("test.txt");
while($line = $file->fgets()) {
    echo $line;  // 1行ずつ読み込み
}

// オブジェクト指向（SplFileObject）

$file = new SplFileObject("test.txt");
$file->fgets();
// closeは自動

よって選択肢の内容は正解⭕です。

$file = new SplTempFileObject();
echo $file->getPathname();

SplTempFileObject

SplTempFileObject は SplFileObject を継承（派生クラス）しており、一時ファイルを扱うためのクラスです

基本的なSplTempFileObjectの使用方法

// メモリ上に一時ファイルを作成
$file = new SplTempFileObject();

//  一時ファイルに "Hello, World!" を書き込む
$file->fwrite("Hello, World!\n");

getPathname() が php://temp を返す理由

💡 getPathname() は「開いているファイルの名前」を返すメソッド です。
💡 SplTempFileObject は 実際のファイルを作らず、メモリ上の特別な領域 (php://temp) にデータを保存 します。
💡 だから、getPathname() を呼ぶと php://temp になるのです。

よって選択肢の内容は正解⭕です。