【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題8. error_reporting set_error_handler() 例外捕捉

「第1回 PHP 8 上級 模擬試験」を解説していきます

本記事ではひたすら下記記事の模擬試験の解説をしていきたいと思います！

第1回 PHP 8 上級 模擬試験
https://study.prime-strategy.co.jp/study/ph8ex1/

解説記事一覧

• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題1.～ 3. abstract staticメソッド
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題4. __construct() __destruct __call() __callStatic()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題5. __toString() 「例外を投げる（throw new \Exception）とは？」 __invoke() __get() __debugInfo()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題6. &参照（リファレンス）unset()
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題7. 名前空間とグローバル空間 use エイリアス（as）
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題8. error_reporting set_error_handler() 例外捕捉
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題9. interface implements
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題10. SPL RecursiveDirectoryIterator RecursiveIteratorIterator SplFileInfo SplFileObject
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題11. $_SERVER $GLOBALS $argv $_COOKIE
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題12. list() iterable
• 【php8上級/準上級試験】模擬問題解説 問題13. 可変変数

模擬問題 8

error_reporting(0);
$i++;
var_dump($i);

error_reporting(-1);
$j++;
var_dump($j);

error_reporting

PHP ではどのエラーを出力するかを、php.ini の error_reporting で設定します。

また表示方法については下記があります

• 数値で指定
• E_NOTICE や E_WARNING などの定数をビット演算子で組み合わせて「これは表示」「これは非表示」と個別に設定

そこで選択肢の内容をみてみると

error_reporting(定数や数値)

• PHPがどのレベルのエラーや警告を画面に出すかを指定する設定です。
• error_reporting(0) は「全部のエラーを出さない」設定
• error_reporting(-1) は「将来追加されるものも含めて全てのエラーを出す」設定（-1 は全ビットが立っている値）

なぜ $i の未定義警告は出ない？

• 先に error_reporting(0) を呼び出しているため、すべてのエラーが非表示になっています。
• その状態で $i++ をしても、エラーや警告は出ません。
• 未定義だけど、自動的に 0 として1加算されて 1 になる　→　var_dump($i);でint(1)となる

なぜ $j の未定義警告は出る？

• $j++ の直前に error_reporting(-1) を呼び出して、あらゆるエラーを表示する設定に戻しているからです。
• そのため $j が未定義だと警告が表示されます。

上記より選択肢の内容は⭕です

set_error_handler(
    function ($errno, $errstr, $errfile, $errline) {
        if (0 !== $errno & error_reporting()) {
            throw new ErrorException( $errstr, 0, $errno, $errfile, $errline);
        }
    }
);

try {
    $i++;
} catch(\Throwable $e) {
    echo 'catch Exception', PHP_EOL;
    echo $e->getMessage(), PHP_EOL;
}

set_error_handler()

set_error_handler()は、PHPの標準エラー処理を、自分で作ったエラー処理に置き換えることができます。

この関数は以下のパラメータを受け取ります：

上記より選択肢の内容は⭕です

$i++;
var_dump($i);
echo 'fin.';

致命的なエラー (E_ERROR, E_PARSE)と警告 (E_WARNING, E_NOTICE)

PHP には、実行中に発生するエラーがいくつかあり、そのうち「致命的なエラー」と「警告」の2種類に大別されます。

E_WARNING や E_NOTICE は警告として表示されるだけでプログラムの実行は止まらないのに対し、E_ERROR や E_PARSE はエラーが発生するとスクリプト全体が停止してしまう、という違いがあります

よって選択肢の内容はWarningで警告でスクリプトは停止せず処理は継続してされており、内容は正解⭕です

try {
    throw new \Exception('Exception');
} catch(\Throwable $e) {
    echo 'catch ' , $e->getMessage();
}

try {
    throw new \Error('Error');
} catch(\Exception $e) {
    echo 'catch ' , $e->getMessage();
}

PHP 7 以降はエラーと例外で補足方法が分かれてます！

PHP 7以降では、エラー（\Error）と例外（\Exception）が区別されるようになりました。

問題文では、\Error を catch(\Exception $e) で捕まえようとしていますが、これは間違い❌です。

なぜなら、PHP 7 以降では、\Error は \Exception の子ではなく、独立したクラスになっているため、\Error を捕捉するには catch(\Error $e) と書く必要があります。

もし、\Error と \Exception の両方をまとめて捕捉したい場合は、どちらも「Throwable」という共通のインターフェースを実装しているので、catch(\Throwable $e) と書けばOKです。

正解一覧

以下は、各問題番号とその正解の選択肢をまとめた表です。