EIGRPの特徴

  • シスコ独自のルーティングプロトコル

EIGRPは、IGRPを拡張したもので、シスコ独自のプロトコルです。

複合メトリック

<EIGRPのメトリック>

(帯域幅+遅延)× 256

帯域幅 = 10,000,000 ÷ 経路上の最小帯域幅(Kbps)
遅延 = 経路上の遅延合計(μ秒) ÷ 10

  • 帯域幅…ローカルルータと宛先ネットワーク間の最小帯域幅(特定の時間内にネットワーク接続を介して送信できるデータの最大容量)
  • 遅延…ローカルルータと宛先ネットワーク間のインターフェイス遅延の累積
  • 複合メトリック…帯域幅、遅延、信頼、負荷による複合メトリックを使用します。メトリック値を32ビット形式で表します。
  • クラスレスルーティングプロトコルで自動集約もサポート
  • メトリックが等しくない経路での負荷分散が可能な「不等コストロードバランシング」をサポート

DUAL

DUAL(Diffusing Update Algorithm)では、全てのネイバーがアドバタイズした全ルートをチェックしメトリック(距離情報)によって各宛先へのループのないルートを選択し、そのルートをルーティングテーブルに格納します。

EIGRP は DUAL というアルゴリズムを使用してメトリックの計算を行います。帯 域幅、遅延、信頼性、負荷、MTU の 5 つの値に K 値という重みを掛けてメトリッ クを計算しています。

ネクストホップルータから宛先ネットワークまでのコスト(メトリック)

サクセサ

ループにならないことが保証されている最小コスト(最小FD)を持つネクストホップルータ。

フィジーブルディスタンス(FD)

ローカルルータから宛先ネットワークまでのコスト、ルータから目的のネットワークまでのメトリック

RD(Reported Distance)

あるルータのネイバーから目的のネットワークまでのメトリック

フィージブルサクセサ

  • サクセサのバックアップ用のネクストホップルータ
  • サクセサ経由のルータがダウンすると、DUALが宛先ネットワークへのフィージブルサクセサをトポロジーテーブルから検索します。
  • フィージブルサクセサが存在しなければ、ネイバーにクエリパケットを送信してDUALを再計算し、この間ルートはActive(利用不可能)状態になります。

IPv6の実装

IPv6ネイバーテーブルの表示
#show ipv6 eigrp neighbors