Vue.jsでのリッチテキストエディタ実装アプローチ

この記事では、Vue環境における主要なリッチテキストエディタライブラリとその特徴、実装のポイントをまとめます。

目次

主要なライブラリの選択肢

現在、Vueコミュニティで特に支持を集めているライブラリがいくつかあります。

Tiptap (現在の本命)

現在最も人気があります。Vue 3に完全対応しており、非常にモダンな設計です。ProseMirrorをベースとしており、拡張性が高く、ヘッドレス(UIを持たない)なためデザインの自由度が高いのが特徴です。TypeScriptサポートも充実しており、現代的なVue開発に最適です。

Quill (安定の選択肢)

広く使われている歴史あるライブラリです。フレームワーク非依存ですが、Vue用のラッパー(@vueup/vue-quillなど)を通じて簡単に統合できます。シンプルで動作が安定しており、プラグインも豊富です。

その他

エンタープライズ機能が充実したCKEditorや、Meta社製の新しいLexicalなども選択肢となります。

実装パターンと選定基準

一般的な実装フローは、ライブラリをインストール後、Vueコンポーネントとしてラップし、v-modelでデータバインディングを実現します。その後、ツールバーのカスタマイズや画像アップロード等の拡張機能を追加していく形になります。

選定のポイント

  • Vueとの親和性・開発体験を重視するなら、Tiptapがおすすめです。
  • 枯れた技術による安定性を求めるなら、Quillが良い選択肢です。

簡易的な機能で十分な場合は自作も不可能ではありませんが、リッチな機能が求められる場合は、保守性や機能性の観点から既存ライブラリの利用を強く推奨します。プロジェクトの要件に合わせて最適なものを選びましょう。

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